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1 自主退社で失うもの
2 失業給付あれこれ
3 失業保険あれこれ
4 失業保険 給付率
5 職場闘争のやり方
6 有給休暇について
7 介護休暇の制度を利用しよう!
8 改正パートタイム労働法の活用を
9 残業割増分
10

活かそう!改正労基法

11

働く女性の出産手当・育児休業給付金

12

生活に困ったときに使える制度

13

会社に心を奪われるな!

14

労働条件を勝手に下げられた! どうしよう!

15

4月から65歳まで希望者全員の雇用が義務化

16 仕事上のミスで損害賠償させられた時

1.自主退社で失うもの

会社は、リストラで解雇する場合でも、解雇ではなく、自主退社を進める。
それは、会社のおもいやりなのか?
自主退社によって失うもの
(1)失業手当の給付が減る。
(例)勤続1年以上で45歳以上の人は180日が0日に減る。
勤続20年以上で45歳以上の人は330日が180日に減る
(2)支給日が遅れる。
自己退社の場合は、3ヶ月間の給付制限期間がつく。
解雇の場合は、待期7日で支給される。
(3)解雇予告手当ての支払がなくなる。
予告なく解雇された場合は、労基法で1ヶ月の解雇予告手当て
の支払が義務づけられている。自己退社の場合はない。
(4)退職金の支給率がかわる。
一般的に、退職金制度のある会社では、退職理由によって、支給率に差をつけて
いる。会社都合の場合は、支給率が高くなっている場合が多い。

あなたならどうしますか?


2.失業給付あれこれ

2001年4月1日以後、失業手当が変わりました。事情により、退職したとき、直面するのが、
雇用保険の利用。基本的なことは、事前に知っていたほうが良い。

支給日数
自己都合 1年未満 90日 20年以上 180日
会社都合 1年未満 90日 20年以上 240日
(45才から60歳は330日)

基本手当日額 
退職した日の直前6ヶ月に毎月支払われた賃金総額の合計を180で割って算出した金額の
およそ6割から8割

手続き
退職した会社で、離職票(2種類)を作成してもらう。

ハローワークに提出する書類
離職票・雇用保険被保険者証・印鑑・住民票または運転免許証写真・本人名義の普通
預金通帳退職した会社で、離職票(2種類)を作成してもらう。

受給期間
原則として、離職した日の翌日から1年間

離職理由の記載が違う時
退職を勧奨されたのに自己都合と記載された時は、退職理由に異議を記載する
欄があるので、そこに退職理由を記入すればいい。

病気で退職した時は
傷病や妊娠・出産・育児などで、引き続き30日以上働くことができないときは、
その日数だけ、延長できる。最大限3年間。

60歳以降の勤務延長で、賃金が下がった時
勤務延長で、60歳以降に退職したとき、定年時より賃金が下がっていたら、退職時か
60歳到達時の賃金のいづれか高い方を選べる。失業給付と老齢厚生年金は一緒に
もらえない。受給中に就職先が決まったら、再就職手当てがでる。資格習得の講座
受講料の80%が支給される。技能訓練校に入学する、訓練習得まで、継続給付と
技能習得手当がでる。


3.失業保険あれこれ

会社が失業保険に入れてくれない時
 雇用保険は任意加入ではなく、強制加入です。会社が加入を怠った場合は公共
職業安定所 に申し出て、手続きを進めてもらう。2年間さかのぼって加入できます。
ただし、保険金は 労使折半で払います。

会社が給付の手続きをサボった時 
 会社は労働者が退職した日から 10日以内に「資格喪失届」と「離職証明書」を
公共職業安定所に提出しなければなりません。  会社が求めに応じない場合は
公共職業安定所に相談してください。

パートでもはいれますか?
 パートでも条件がみたされれば、加入できます。1週間の労働時間が20時間以上、
1年以上の雇用の見通しがある。との2つの条件が満たされれば、加入できる。
但し、20時間以上30時間未満の場合は短時間被保険者の扱いになり、2年間の間に
11日以上の勤務日がある月が12ヶ月以上あることが条件になります。

再就職手当を知っていますか
 給付期間が残っているのに就職が決まった場合、残りの支給残日数が3分の1以上
かつ45日以上ある場合、再就職手当金が支給されます。
支給残日数×30%×基本手当日額

就業手当を知っていますか
 再就職手当の支給対象とならない、常用雇用等以外の形態で就業した場合で、
残日数が3分の1以上かつ45日以上あり一定の条件に該当する場合、支給されます。

不正受給は結果的に損する?
失業中でも短期・日雇い等のアルバイトは認められています。きちんと報告すれば
失業手当に影響しません。逆に不正受給がばれた場合は受け取った分の返還を
求められます。更に、受け取った額の2倍に相当する額の納付を命ぜられる
可能性があります。

2社の保険期間が通算できます
 現在の会社の就労期間が短く雇用保険の対象にならない場合でも、以前の会社の
就労期間が長い場合は以前の会社の条件で受給できます。また、2社とも就労期間が
短い場合でも、通算して支給条件が満たされた場合は支給がうけられます。


4.失業保険 給付率

雇用保険は国の保険制度であり、強制保険です。また、事業主が従業員を一人でも雇った場合は雇用保険に加入することとなっています。

支給条件 ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない「失業の状態」にあることが条件です。離職の日以前2年間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある雇用保険に加入していた月が通算して12か月以上あること。ただし、倒産・解雇等の理由により離職された方については、離職日前1年間に、賃金支払の基礎となった日数が11日以上ある雇用保険に加入していた月が6か月以上でも可。

45歳から60歳未満は7730円の上限額。30歳未満は6330円

自己都合 

被保険者期間

6月以上
1
年未満

1年以上
5
年未満

5年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上

15歳以上65歳未満

90

90

90

120

150

 

 会社都合

被保険者期間

6月以上
1
年未満

1年以上
5
年未満

5年以上
10
年未満

10年以上
20
年未満

20年以上

30歳未満

90

90

120

180

-

30歳以上35歳未満

90

90

180

210

240

35歳以上45歳未満

90

90

180

240

270

45歳以上60歳未満

90

180

240

270

330

60歳以上65歳未満

90

150

180

210

240

再就職手当  支給途中で就職が決まったら、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あり、一定の要件に該当する場合に支給されます。

支給額 所定給付日数の支給残日数×40%(または50%)×基本手当日額


5.職場闘争のやり方

会社のやり方で、腹のたつ事がある。納得できない事がある。労働条件の一方的な
切り下げには応じられない。
そんな時どうするか?
 皆の問題なら、集って、相談し、ミーティングや、上司を通じて申し入れたりする
ことができる。自分が先頭に立たなくても、職場の古株の人や、世話役的な人、
主任や班長・係長などの職場リーダーたてて交渉することができる。
 気を付けなくてはいけないのは、あなたが言い出しっぺになって闘う場合である。 
 
失敗例
* 自分だけの問題を一人で訴えて、会社に睨まれ、配転等のいやがらせを受けた。
* みんなの問題だが、「俺にまかせろ」と一人で闘って会社の攻撃を受けた。

1人より2人で闘う。2人より3人で
 1人で闘うより、2人のほうが2倍の力になる。
 会社の攻撃も半分になる。2人より3人。
 3人より4人のほうがいい。

みんなの不満のある問題に取り組む。
 みんなといつも一緒にいれば、何にみんなの不満があるかわかる。
労働条件か、上司の態度か。問題がおきたら、みんなと相談する。

同士をつくる。

 先頭にたって、闘うグループがいないと、闘争にはならない。
 なんでも相談できる仲間をつくることがふだんから大事です。

これなら勝てるという作戦をたてる。
 例えばミーティーングを利用する場合は、事前に打ち合わせをして、ふいうちをくらわ
せるとか。上司に談判する場合では、みんなのいる前で行うとか。みんなの広い不満や
支持があれば、要望書と署名運動を考える。準備が万全なら、労働組合を結成して、
闘いを挑む。


6.有給休暇について

労働基準法で決まっている有給休暇も、支給されていない会社もあれば、使えない会社もある。
曜日によって、規制されている会社など、様々な実態がある。
法律ではどうなっているかを報告します。

半年勤めると10日間支給されます。
その後1年ごとに1日増加します。最高20日。発生の条件は出勤率8割以上です。
週4日勤務でも、(初回7日上限14日)、週2日勤務でも(初回3日上限7日)支給されます。

時効は2年で、権利は消滅します。
 会社を退職すると権利は消えてしまいます。
会社が法定(20日)有給休暇を買い取ることは違法。
繰越ができない日数や、退職で使えなくなる日数の買い取りは問題なし。

計画付与という制度もあるので注意。
 会社の時季変更権にも注意が必要です。
申請して、使用を拒否されたら労働基準法違反。
業務に支障がないのに使用を認めないのは違法。
週5日以上の勤務で、10日より少ない日数の支給は、労働基準法違反。

微妙な問題は、相談しましょう。


7.介護休暇の制度を利用しよう!

家族が病気になり、介護が必要になった時、会社を辞めずに、休暇をとって、介護に
専念し、復職することが可能になりました。
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護のを行う労働者の福祉に関する法律」
に基ずいています。

もし、会社に介護休暇の制度がなくても、申請すれば取得することができます。
従業員が休暇申請をした場合、会社は原則としてそれを拒むことはできません。
また休暇申請をしたことを理由に、解雇・減俸などの「不利益な取り扱い」を行うことも
禁じられています。
今年の4月に「同一の対象家族1人につき、介護を要する状態に至ったごとに1回、
通算93日の範囲内で休業を可能とする」ように改正されました。対象期間は6ヶ月間内。
    
雇用保険から、月額賃金の40%が支給されます。過去2年間に月11日以上の勤務の
ある就労月が12ヶ月以上あることが条件になります。

労働時間の短縮の制度もあります。
所定労働時間8時間の場合は2時間。
7時間の場合は1時間。

受けられる条件
入社1年以上。期間雇用でない常勤労働者。
3ヶ月以内に退社予定がないこと。

手続き
会社に書類を提出し、会社から職安へ書類がまわります。


8.改正パートタイム労働法の活用を!

2008年4月1日に施行された改正パートタイム労働法を、職場でのパートタイムの労働条件改善に活用しましょう。

(主な改正内容解説)

労働条件の文書交付・明示義務  第6条
 事業主は、パートタイム労働者を雇い入れたときは、速やかに、「昇給の有無」
「退職手当の有無」「賞与の有無」を文書の交付等により明示しなければならない。
 違反の場合は10万円以下の罰金。
   
賃金の決定 第9条
 事業主は、通常の労働者との均衡を考慮しつつ、その雇用するパートタイム労働者の職務の
内容、成果、意欲、能力又は経験等を勘案し、その賃金を決定するように努めるものとする。
 事業主は、職務の内容、人材活用の仕組みや運用などが通常の労働者と同一のパートタイム
労働者については、その同一である一定の期間、その通常と同一の方法により賃金を決定する
ように努めるものとする。

通常労働者への転換の推進 第12条
 事業主は、通常の労働者への転換を推進するため、通常の労働者を募集する場合、
その募集内容を既に雇っているパートタイム労働者に周知すること。
 通常の労働者のポストの社内公募する場合、既に雇っているパートタイム労働者に
応募する機会を与える。
 パートタイム労働者から通常の労働者への登用制度を設け、定期的に試験を実施する
などの措置を講じる。

その他

第8条  (差別的取扱いの禁止)
 賃金の決定、教育訓練、福利厚生施設の利用等での差別的取扱いの禁止。

第19条 (苦情の自主的解決)
 パートタイムからの苦情の申し出は苦情処理機関(会社と労働者代表で構成)で
自主的に解決する。

第21条 (紛争解決の援助)
 都道府県労働局長は必要な助言・指導または勧告をすることができる。


9.残業割増分

あなたは残業割増分をもらっていますか?
サービス残業になっていませんか?

1日8時間を越えたら    1時間あたりの賃金×1.25
週40時間を越えたら    1時間あたりの賃金×1.25
週60時間を越えたら    1時間あたりの賃金×1.50
中小企業には猶予措置あり(小売業資本5千万以下または従業員50人以下・サービス業は資本金5千万円以下または従業員100人以下・卸売業は資本金1億円以下または100人以下・それ以外は資本金3億円以下または従業員300人以下)増えた分25%分の休日振り替えも可
深夜労働(PM10〜AM5)   1時間あたりの賃金×1.25
残業プラス深夜((PM10〜AM5)1時間あたりの賃金×1.50
 8時間を越えかつ深夜の時間帯に重なった時
休日労働(公休)       1時間あたりの賃金×1.35
 1週1日の法定休日の労働。全部が残業扱いです。祭日・週休2日制・夏休みは平日と同じ扱いです。振り替え休日がある場合は平日扱いになります。
休日労働の深夜        1時間あたりの賃金×1.60
土曜日の夜から日曜日(公休)の朝にかけて働いた場合

残業の算定対象賃金 基本給+諸手当 
   除外される賃金は、家族手当・別居手当・交通費・住宅手当・一時金・
管理職の残業代は? 勤務時間が自由裁量ではなく労務管理上の権限もない管理職は残業の対象者です。
36協定とは・・
 使用者は、当該事業所に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合はにおいては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届けた場合においては・・・労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。
請求できるのはさかのぼって2年分
残業代を含む賃金は,労働基準法第115条で,2年間請求を行わない場合,時効によって消滅すると規定されていて,さかのぼって2年分の未払い残業代を取り戻すことができます。


10. 活かそう!改正労基法

非正規労働者は1813万人、全労働者の35.2%にのぼる。

解雇・雇止めの不安からの解放と非正規雇用・有期雇用を理由にした不合理な労働条件を許さない闘いが必要です。

この4月から改正された法律によれば、

18条では同一の使用者との間の有期労働契約を更新しその契約期間を通算した期間が2013年4月1日以降に5年を超えた時に、その契約期間中に使用者に無期契約転換の申し込みをすれば、無期契約になる。この法律を使って、一人でも多くの有期雇用労働者を無期契約労働者に変えることができればいいと思います。他に19条・20条が改正されました。

経営者が考える悪だくみ

5年以上の契約が発生する前に5年を越えないように契約を切る。

5年契約の後に6ヶ月の空白期間を入れて脱法しようとすることが考えられます。

これに対抗する手段が・・・19条です。

19条で解雇禁止の対象に過去の最高裁判例でルール化した、「過去に何度か更新され、実質的に無期契約と異ならない場合。や労働者が契約更新を期待する合理的な理由がある場合」を明文化しています。わが身を守るために、おおいに活用しましょう。

更新の際に不更新条項をいれさせるな!

 労働契約に不更新条項が入れさせられそうになった場合、一人で拒否するのは難しい。メモや録音をしっかり取ったうえで、地域の組合やユニオンに相談することが大事です。

20条で正社員との不合理な労働条件の違いは禁止

特に、通勤手当・食堂の利用・安全管理の差別は違法がはっきりしますので、即改善を申し入れます。その他の条件についても、不合理を感じたら是正させていく活動が必要です。

今まで、有期で5年、10年働いてきたのに、会社の有期社員全員に、今年4月から、更新上限を5年と書かれた有期労働契約書を締結するように言われている

懸念された無期転換ルールを回避するために更新の上限を決める就業規則や契約書を提示するという動きです。

使用者が、当該有期社員が「更新の上限を定めることに同意しないから」として雇止めをした場合には、当該雇止めは、無期転換ルールを定めた労働契約法の趣旨及び労契法18条(4月1日から19条)に反し、違法となります。

この際、使用者が、当該有期社員が「更新の上限を定めることに同意しないから」として雇止めをした場合には、当該雇止めは、無期転換ルールを定めた労働契約法の趣旨及び労契法18条(4月1日から19条)に反し、違法となります。

■有期社員及び労働組合がとるべき対応

○準備行動

先ず、有期社員は、使用者に、もしこの合意をしなければどうなるかを質問する。

この場合、使用者は、「合意しなければ、すぐ3月末で雇止めをする」と回答するでしょうから、この回答をしっかりメモや録音しておくことが重要です。

有期社員向けの就業規則に、今まで更新の上限がないにもかかわらず、有期契約の更新の上限が新たに定められた場合には、労働条件の不利益変更(更新の上限のない労働条件から、更新上限のある労働条件への不利益変更)ですから、労働契約法10条違反です。従前からの有期社員(有期契約労働者)を法的に拘束することはできません。

労基署は、本来、このような就業規則の変更は、改正労契法新18条違反として、受理せず、変更を命令すべきですね。

育児休業などで勤務しなかった期間も、労働契約が続いていれば通算契約期間にカウントされます。(※)


11.働く女性の出産手当・育児休業給付金

出産育児一時金

被保険者及びその被扶養者が出産された時に協会けんぽに申請されると、1児につき42万円が支給されます。

出産手当金

産休中に収入がなくなってしまう際に、ある程度カバーしてくれるのが出産手当金です。ただし、実際にお金をもらえるのは産後56日経過以降になります。産休中に日給の3分2相当分の給料が,健康保険から支給される制度。

支給条件は、勤務先の社会保険に加入。保険料を払い、産後も仕事を続ける人。国民健康保険は対象外です。産休に入る前に会社で健康保険出産手当金支給申請書書類を入手し、出産後に書類をそろえて健康保険に申請する。事業主の申し出により、産前産後休業保険料が免除されます(健康保険・厚生年金保険)

育児休業給付金

育児休業を開始してから、通常1年間は支給されます。180日目までは、休業開始前の賃金の67%が支給されます(上限額は28万5420円)。その後は50%(上限額は21万3000円)条件により1年半まで延長が可能。延長の理由として、保育園に入れない場合や離婚その他。なを、育児休業期間中は、社会保険の保険料が免除されます。

 女子社員の妊娠・出産に理解がない経営者が多くいます。めんどうな、就労条件から逃げるため、退職勧奨される場合があります。しかし、子どもを育てる上で経済的助成が必要です。子どものために、雇用を守ることが必要です。ユニオンは応援します。


12.生活に困ったときに使える制度

労働者は失業したり、病気になると、またたくまに生活に困窮し、餓死するか、ホームレスになるしかありません。その時に利用できる

制度を紹介します。

雇用保険

 仕事を失ったとき、雇用保険に加入していた方は雇用保険を受給することができます。離職票を職安に提出することが必要です。ハローワークへ。

休職者支援制度

雇用保険に加入していない為、雇用保険を受給できない人や、失業保険の受給期間が終わっても就職できなかった方が、無料の職業訓練を受講しながら、有期で、生活費の給付を利用できる制度。ハローワークへ。

自立支援制度

一時的に入所し、仕事探しの支援を利用できる制度。お近くの福祉事務所へ。(男性のみ)

貸付制度

 求職中に必要な生活費等の貸付や家賃の給付を有期で利用できます。

詳しくは各自治体の窓口へ。

生活保護

 最後のセーフティネット(社会保障制度)。生活が苦しいとき、住まいや仕事のあるなしに関わらず、誰でも利用できる最後の保障。福祉事務所へ.

40代、50代は仕事も限られてくる。頼っていた親も年金ぐらしや他界して、あてにできなくなり、生活を追い詰められることが少なくない。そんな時、お金が無くなって餓死するか、アパートを追い出されてホームレスになるか、犯罪に走るか、苦しい選択が待っています。そんな時に、様々な制度を利用して、生き残りをはかりましょう。

13.会社に心を奪われるな!

上司が仕事のミスで必要以上にどなりちらすのは、部下である労働者の尊厳をおとしめ、心を奴隷状態に追い込んで、相手の心を支配するためである。

日本の会社は門をくぐると、そこには法律も民主主義もなく、社長や管理職の独善と支配しかない。組合がなければなおさらである。

そういう中で、「会社を辞めたいのに辞められない。」「辞めるなら損害賠償を請求するぞ」と脅された。との相談がきています。

労災なのに、会社が認めないから、申請できず、健康保険の私病扱いにされた。

仕事のミスを執拗に追及され、退社に追い込まれた。

会社から辞めろと言われたのに、自己都合にされた。

残業をしたのに、サービス残業にさせられた。

このような労働基準法違反が堂々とまかり通っています。

法律違反をしているのは会社と管理職だ!納得できない。理不純な扱いにはきちっと物を言い、是正させていく必要があります。

闘う手段はいろいろあります。

一番のおすすめは・・労働組合結成です。秘密裏に仲間をあつめ、ある日公然化します。地域のユニオンに相談しながら準備します。

組合ができなくても、職場有志で相談して、要望書・嘆願書の署名運動や、ミーティングを利用して要請・請願する方法があります。

公的機関を利用する方法があります。労働基準法違反ならもよりの労働基準監督署へ訴える。労政事務所の斡旋を利用する。

裁判に訴える方法もあります。手短には3ヶ月で早期決着がつきやすい労働審判。ただし、和解が成立するのは50%.50%はそのまま本裁判に移行します。

会社に心を支配される前に相談を!支配された後でも勇

気をふるって相談を!

14.労働条件を勝手に下げられた! どうしよう!

会社の一方的な都合で労働条件を変える事は原則として認められません。しかし一歩会社の門をくぐればそこは、経営者の独裁が横行している無法地帯です。労働基準法は何それ?の世界。文句を言えば「明日から来なくていいよ」と、どの経営者も言う。

経営が厳しくなると、労働条件の切り下げを一方的にやってくる。

承諾を求められた時に、安易な返事をすると、「同意した」とみなされてしまう。

納得がいかない場合は、出来るだけ大人数で、できれば労働組合として、なければ結成して交渉するほうが懸命です。

 会社が労働条件を変更する方法としては、労働組合と労働協約を締結する。就業規則を変更する。従業員各人の同意を得る。降格などの人事権の行使。がある。

しかし、2008年に施行された労働契約法9条は「使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできない」と規定している。

 労働契約法10条では、変更する条件としては、変更した就業規則を従業員に周知させたうえで、その変更により労働者が受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、内容の相当性、労働組合などの交渉状況、その他就業規則の変更が合理的であること。が必要です。と明記している。

特に賃金の減額といった、労働条件の中でもとりわけ重要なものに関しては、同意の明確であることが求められる。

 労働者を守る法律や裁判の判例があったとしても、闘いなくして

権利は守られない。

 具体的な問題は、あきらめず、悩まず、ユニオンや労働基準監督署・労政事務所に相談しながら解決してください。

15.4月から65歳まで希望者全員の雇用が義務化

4月1日から「改正高年齢者雇用安定法」が施行された。この法律に違反した企業に対しては、ハローワークでの求人の不受理・紹介保留・助成金の不支給のペナルティーが課される。また必要に応じて、助言・指導・勧告・企業名の公表が行われる。当然雇用延長拒否の解雇裁判では、これまでより会社側が不利な立場に立たされると思われる。

 まずは、この法律を理解し、職場での闘いや相談活動に役立てよう。

法律の背景

 年金の基礎年金は65歳からの引き上げがすでに完了しており、続いて現在まだ支給されている比例報酬部分の支給が3年ごとに、1歳づつ引き上げられる。10年以上をかけて、65歳に引き上げられる。(女性は5年遅れで引き上げがはじまる)1961年4月2日以降に生まれた男性。1966年4月2日以降に生まれた女性は65歳になるまで年金がもらえなくなる。その穴埋めの為に企業に雇用を義務付けることになった。

違反とされるケース

 「会社が必要と認めた者に限る」「上司の推薦がある者に限る」「男性に限る」「女性に限る」「組合活動に従事していない者に限る」という条件付き就業規則。

雇用の方法は?

企業は定年の廃止・定年の引き上げ・再雇用制度の導入の3つの選択肢がある。企業の8割が再雇用制度を採り入れている

法のすきま。

リストラされて失業中の人は、再雇用など、この法律の恩恵をうけることができない。

雇止めの恐れ

再雇用後は1年契約の契約社員になることが多い。契約切れの可能性が出てくる。があきらめないことです。 08年の京都の裁判では「解雇をさける努力をつくしたとはいえず、雇止めは無効」の判決がでている。この法律の施行で裁判は労働者側にさらに有利になるからです。



16. 仕事上のミスで損害賠償させられた時

原則は請求されない

仕事上のミスで会社に損害を与えても、通常求められる注意義務を守っていれば、損害賠償を請求されることはありません。もともと、会社は従業員の仕事によって利益を得ているのですから、ひとたび従業員のミスで損害が発生したからと、その負担を押し付けることは不公平です。
 
「減給処分」の制限

労基法89条、91条では労働者の仕事上の失敗や欠勤、遅刻等に対して減給などのペナルティーを課すことを認めているが、その場合でも、@1日の賃金の半額A1ヶ月の賃金の10分の1以内に制限しています。
 
損害賠償の制限

一方で、民法では、会社の請求権を認めており、過去の裁判判例から判断すると、軽過失に因る損害の場合は賠償請求自体がみとめられない。労働者の故意や重過失の場合には、労働者のミスの程度や労働者の地位、職務内容、労働条件、訓練教育、保健加入等により、請求額の半分または25%に減額されるケースが多い。
 
損害賠償が認められるケース

横領や背任、スピードの出しすぎによる交通事故、ライバル会社に顧客情報を流した場合は賠償額の制限は考慮されません。 

給料からの天引きはゆるされるか?

なお、仮に弁償が可能だとしても、給料からの天引きは労基法で禁止されています。一旦給料は全額本人に支払った後、本人からの返済を受ける必要があります。
 
賠償予定の禁止

以上のような、労働者に対する損害賠償請求は、使用者が現実に被った損害に基く者でなければならず、予め損害賠償の額を決めておくことは、労基法で禁止されています。

また、使用者が労働者のミス等に対して課す金銭的な制裁には、損害賠償の他に、懲戒処分として行われる減給もある。これは、損害賠償とは性質を異にするものであり、上記のようなルールではなく、懲戒処分に関する規制を受けることになる((45)【服務規律・懲戒制度等】参照)。

上記の減額の幅は、労働者が行った加害行為の態様、労働者の地位・職責・労働条件、加害行為の予防や損失の分散(保険の利用等)についての使用者の対応のあり方等の諸事情を考慮して判断される。事案によっては減額が認められないこともありうる。

なお、会社が従業員に対し、損害賠償請求できる場合であったとしても、一方的に従業員の給料から天引きすることは禁止されています。

以上とは異なり、従業員に重大な過失や故意がある場合には、損害賠償しなければなりません。会社のトラックを運転していて、スピードの出し過ぎにより交通事故を起こしたような場合や、ライバル会社に顧客情報を流してしまったような場合です。ミスとはいえないような窃盗、業務上横領などの犯罪行為については、原則として、それを犯した従業員が全額賠償しなければなりません

会社は、従業員を使用して、利益を上げている以上、従業員のミスによるリスクも負担するべきだからです。

判例の考え方に示されているとおり、会社としては、従業員を雇用する際には、他人を使用して利益を得ることの裏返しとして、業務の通常の過程で生じうる過失によって使用者が受ける損害についてのリスクは負担しなければならない、という点は十分留意すべき点ではないかと考えられます。

そこで、そもそもミスが発生しにくい労働環境を作り出すこと、一人の人のミスが会社の重大な損害を生み出しにくい業務体制や方法の構築など、リスクを想定して対策を講じておくことは大切であるといえます。

使用者の労働者に対する賠償請求に関する制限の例

■ 賠償請求が認められない場合

以上のような、労働者に対する損害賠償請求は、使用者が現実に被った損害に基づくものでなければならず、予め損害賠償の額を定めておくことは、労働基準法16条により禁止されている((11)賠償予定の禁止参照)。

労務提供過程で生じる通常のミス(軽過失)による損害だった場合には、賠償請求自体が認められないことが多いといえます。

■ 賠償請求が制限される場合

使用者(会社)に生じた損害が労働者の故意や重過失がある場合であっても、以下の事情を考慮してケースバイケースに賠償額が制限されることが多いといえます。請求額の半分または25%程度に減額されるケースが多く見られます。

A 労働者のミスの程度・動機等B 労働者の状況(地位・職務内容・労働条件・勤務態度)C 使用者の管理体制(適切な指示や訓練がされていたか、保険加入等の有無)

■ 賠償請求が制限されない場合

横領や背任などの悪質な不正行為、社会通念上相当な範囲を超える引き抜きといった場合には、多くのケースで賠償額の制限が考慮されていません。
  
例えば、労働基準法では違約金や賠償額の予定が禁止されており(16条)、賠償金を労働者の同意なしに賃金から天引きすることも禁止されています(24条、17条)。

労働関係に即した、より具体的な根拠を用いるなどして、軽過失の場合には一般的に労働者を免責するという明確な判断基準を導出する見解が有力に主張されている。 道幸哲也「労働過程におけるミスを理由とする使用者からの損害賠償法理」

A判例の責任判断

○労働者側の事情:加害行為の態様(過失の程度など)、勤務態度●使用者側の責任要素@業種による事故や損害の生ずる危険性の高さA車輌整備の不十分さ、業務に必要な設備の欠如B臨時の業務や本来と異なる業務への選任C労務の過重性、賃金の低廉D指導・監督の杜撰さ、事業体制・事業組織の不適切さ、指示・規則等の違反を誘発する使用者の方針や人事体制、任意保険不可入など

※判例において、軽過失事例では完全免責から損害額の30%の間、重過失事例では損害額の50%から70%の間で、労働者の賠償責任を認めるの多いです。

@)会社から労働者に対して、損害賠償請求権や求償権を持っていても、一方的に賃金と相殺することはできません。(労基法第24条、17条) 使用者は賃金を全額支払ったうえで、別途労働者に対して損害賠償することになります。 A)労働者が自由な意思に基づいて、使用者に対して負担する債務を賃金債権とを相殺することに同意した場合には、この同意が労働者の自由な意思に基づいてなされれたものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、有効とされています。(日新製鋼事件・最高裁判決平成2年11月26日労判584号)

したがって、雇用継続しているなか、使用者から半ば強制的に相殺を求められてやむなく同意する場合は、「自由な意思」に基づくものとは言えません。
 
ただし、労働者にとって法律的に不利な点としては、過去の行政通達で、「損害賠償の金額を予め約定せず、現実に生じた損害について賠償を請求することは、賠償額の予定でないから差し支えない」(昭22.9.13発基第17号)という考え方がだされています。
  
上司は、パートであるあなたにたいする指導・監督の義務があり、ろくに発注の仕事を教えないでその仕事をさせ、ミスが生じたとすれば上司に責任があります。ましてや、あなたはパートであり、正社員同様の責任を負わせることは酷です。道義的にみても、問題がおこったときの責任を全部部下になするつけるような上司は、自分の管理能力のなさをみずから証明しているいるようなものです。百歩ゆずって、被害額をあなたと上司で折半することはあったとしても(それもおかしいですが)、全額弁償というのは理屈がとおりません。

会社や所長がそこまでするのか、を考えたら、圧倒的にあなたが有利です。どのみち、あなたは会社をやめるのですから、ひらきなおったら勝ちです。

「減給」処分の制限条項

つぎに、法律的に見たらどうなるのか、私たちなりに調べたことを書きます。
労働者にとって有利な法律条項ではつぎの点があります。

労働基準法では、労働者の仕事上の失敗や欠勤、遅刻などにたいして減給などのペナルティーを課すことを認めていますが、その場合であっても、減給額は
1日の賃金の賃金の半額以内、あるいは、
1カ月の賃金の10分の1以内
に限られます。(労働基準法89条)

また、減給をする場合は、あらかじめ就業規則(会社の規則)で、「(発注ミス等により)会社に損害を与えた場合は、これこれの減給をする」という条項が定められていなければなりません。

5万円という額を「減給」と解釈すれば、1)1日の賃金の賃金の半額以内、2)1カ月の賃金の10分の1以内−−という範囲をあきらかに超えているでしょう。

ですから、上司と交渉する場で、「労基法89条では減給はこれこれの範囲にきまっているので、5万円というのは不当だ」という話はできると思います。
会社は、普段、一方では従業員の働きによって利益を得ているのですから、ひとたび従業員にミスがあって損害が発生した場合に、その負担を従業員が全て負わなければならないというのでは不公平です。

・仕事上のミスで会社に損害を与えても、当然には賠償責任は発生しません。  ・労働過程において通常求められ注意義務を尽くしていれば、労働過程で日常で発生する損害については、損害賠償は発生しません。  ・労働者に賠償責任がある場合でも、損害すべき範囲は、使用者側、労働者側の諸事情を総合考慮して決定され、損害全額に及ぶことは通常ありません。 ・損害賠償債権と賃金を相殺することは許されません。

仕事のミスで会社に損害を与えたとして、損害賠償を請求されたり、仕事に関連して第三者に支払った損害賠償金(交通事故の損害賠償金)を求償されるいう事案があります。 損害額を給与や退職金から差し引かれたという事案も多いようです。また、損害を与えたことを理由に退職を強要されたり、その逆に侵害相当額を払い終わるまで退職させないと強迫される事案もみられます

そこで、会社が従業員に対して請求出来るのは、従業員の過失の程度や、会社の関与、過失を防止するための会社の対策として何がとられて

まず、労働基準法第十六条に『使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。』としっかりと明記してある。もともとは戦前に違約金や損害賠償額を予定する契約を結ぶことで『労働者の足止めや身分的従属の創出に利用』(菅野P140)された例が多く見られたことから規定されたもので、これが明記された就業規則等は無効である。

罰則の金額は給料一ヶ月分の十分の一、一日分の半額まで
また、労働基準法第九十一条『就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。』として、減給自体は否定されるものではないが、その額が巨大になると労働者の生活に多大な影響を与える可能性があることから、制裁金の額についても規定されている。
一方で会社が損害賠償を請求する権利は否定されない、つまり会社が従業員に対して違約金を定めたり損害賠償額を予定する契約をすることはできないが、実際に損害が起きたときに従業員に損害賠償を請求することはできる。ただし、その結果は信義則に基づいて判断される。
 
 

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